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魔法少女学園都市レピドプテラ -small cabbage white- 8

「我々はかつて同じ学園の仲間だったじゃないか」
恩を仇で返すとでも?とサイアはサルペに尋ねる。サルペは「……そうだね」と目を逸らす。
「ボクたちはかつて仲間だった」
だけど、とサルペは右手に青い刀身の刀を生成する。
「今のボクはキミたちと同じ諜報員ではない」
だからキミに従う理由はないよ、とサルペはサイアを睨む。
「……それに」
サルペは続ける。
「ボクの友達たちに武器を向ける人の言うことなんて、聞けるわけがないじゃん」
その言葉に驚いてラパエはサルペの方を見る。その視線に気付いたサルペはラパエを見てにこりと笑い、またサイアの方を見た。
「と、いう訳で、マイセリア サイアニス」
キミやその仲間たちにはお引き取り願いたいんだけど、とサルペは笑いかけた。
それを聞いて、サイアは「……そうか」と呟く。
「それなら我々は実力を行使するしかないな」
そう言うと、誰もいなかった学園の敷地を囲む塀の上に黒い軍服のような制服姿で、銃器を構えた少女たちが一斉に現れた。その光景を見たラパエ、シーア、グッタータは思わず身構えるが、サルペはそうかいと答える。
「キミたちが本気を出すというのなら、ボクもそうするしかないね」
そう言うと、サルペは背後にいるラパエたちに目を向けた。
「3人とも、危ないからどこかに隠れてて」
今からちょっと手荒なことをするから、とサルペは言う。それを聞いたラパエたちは頷いて校舎内へ戻り始めた。

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