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魔法少女学園都市レピドプテラ -small cabbage white- 9

「フン、逃げるつもりか……撃てぇ‼︎」
サイアがそう声を上げると、彼女が従えている少女たちは一斉に銃器のトリガーを引く。サルペは咄嗟に展開している光壁を横方向に広げ、攻撃の飛んでこない上方向へ飛び上がった。光壁は少女たちが撃った光る弾丸を弾き飛ばす。
空中に飛び上がったサルペは右手に持つ水色の刀と同じ刀を周囲に生成し、地上にいる少女たちに向けて放つ。刀はそのまま少女たちが持つ武器目がけて飛んでいき、銃器を弾き飛ばす。しかしそれを避け切った少女もおり、そういった少女たちは塀から飛び降りて銃口をサルペに向けた。
サルペはそれに気付くと、飛行魔法を使って地上のサイア目がけて飛んでいく。サルペは飛びながら刀を構え、サイアも自身が持つマシンガンを向けてトリガーを引く。しかしサルペはサイアが放つ魔力弾を易々と避け、サイアの懐に入ろうとする。
だがサイアはサルペが自身まで3メートルほどの所まで近付いた時に魔力でできたバリアを展開する。サルペはバリアに弾かれ、小さくうめき声を上げてその場に転がった。
「……やっぱり、そう来るよねぇ」
サルペは立ち上がりながらそう呟く。当たり前だ、とサイアは答えた。
「私とお前は何年同じ学園にいたと思っている」
お前の作戦くらい簡単に分かる、とサイアはサルペにマシンガンを向ける。サルペは咄嗟に空中に飛び上がってそれを避けるが、すぐにサイアは銃口を空に向けて飛び回るサルペを追いかける。サイアが従える少女たちも各々の持つ銃器を空中のサルペに向けた。
「これは……だいぶマズくね⁇」
校門の前から校舎内に退避したシーアは、建物の柱の陰から外の様子を見て思わずこぼす。それに対し、グッタータもうん……と頷く。

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