ヴァンピレスが現れてから暫く。
わたし、異能力を発動中のコマイヌ、黎、師郎の4人は、ショッピングモールの階段を慌てて駆け下りていた。
「まさかこんな時にヴァンピレスが現れるなんて」
どういう事なんだと耀平は呟く。
「最初から琳を狙っていたのか?」
「さぁ」
師郎と黎はそう言葉を交わす。
「とにかく、ネクロが足止めしてくれている内に琳の元へ行くぞ」
じゃねーとこの前のメイの時みたいになるからな、とコマイヌが続けた所で、不意に階下からうわぁぁぁ‼と聞き覚えのある声が聞こえた。
わたし達が足を止めて階段の柵から下を覗くと、1階の踊り場で琳くんがへたり込んでいる姿が見えた。
そして彼の目の前には、白いミニワンピースにツインテールで赤黒く輝く瞳を持つ少女…ヴァンピレスが立っていた。
「アイツ…分身をいつの間に⁈」
コマイヌは驚きのあまり目を光らせるのをやめながら言う。
ヴァンピレスは手に持つ白い鞭をもう片方の手で引っ張りながら笑っていた。