リンネがランプの取手を握ると、ごおっ、と音を立てて、もの凄い勢いで炎が燃え上がり始めた。
ミルも中々の勢いがあったが、リンネとは比べものにならなかった。
「ひょえ〜、今からこいつの調整かよ。」
複雑な顔をしているエルを尻目に、ランプの炎を観察しているミルは、ふと疑問に思ってエルに声をかけた。
「そういえば、ランプの火って何色かに分かれることあるんですか?」
リンネの炎は、赤と青が入り混じっており、紫になっている部分もある。
エルは複雑な顔のまま答えた。
「ない。だからこいつはおかしいんだよ。おかげで調整の面倒なこと面倒なこと…。」
まぁ、杖そのものもおかしいんだけどな、とエルは付け加えた。