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円環魔術師録 9

リンネがランプの取手を握ると、ごおっ、と音を立てて、もの凄い勢いで炎が燃え上がり始めた。
ミルも中々の勢いがあったが、リンネとは比べものにならなかった。

「ひょえ〜、今からこいつの調整かよ。」

複雑な顔をしているエルを尻目に、ランプの炎を観察しているミルは、ふと疑問に思ってエルに声をかけた。

「そういえば、ランプの火って何色かに分かれることあるんですか?」

リンネの炎は、赤と青が入り混じっており、紫になっている部分もある。
エルは複雑な顔のまま答えた。

「ない。だからこいつはおかしいんだよ。おかげで調整の面倒なこと面倒なこと…。」

まぁ、杖そのものもおかしいんだけどな、とエルは付け加えた。

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