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廃都鉄道 right 2

あ、もう駄目だ、終わったーーー。
そう思って強く目をつぶる。
1秒、 2秒、 3秒。
何も起こらない。
そうっと目を開けると、そこには。

「お客様、車内での乱闘、及びそれに準ずる行為はお控えください。」

黒髪の少女が立って居た。
少女は僕の首根っこを掴んでおり、どうやらナイフが当たらないよう引き寄せてくれたらしい。

「あ?何だテメェ、ガキは帰れ‼︎」

チンピラが怒鳴りつけるが、少女の対応は冷静なものだった。

「帰れと言われても、業務終了時刻まで、まだかなりあるんですよ。それに、ガキではありません。」

突っ込むところを間違えている気がしなくもないが、どうやらこの少女が車掌らしい。
言われて見れば、廃都鉄道の駅員と同じ帽子をかぶっている。
でも、いくら車掌と言えども、少女一人でチンピラに勝てるのだろうか。
チンピラはなおも少女に怒鳴り続ける。

「ンなこと聞いてんじゃねんだよ!ジャマすんな!」

少女はゆっくりと告げた。

「…警告はしましたよ。」

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