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飛龍造物茶会 Act 18

「な、なにって…」
キャスは自分の目の前でなにが起きているのか分からず困惑する。
なにせ自身の目の前にいるのは、蝶が象られた大鎌を持つ黒髪の人工精霊…“黒い蝶”ことナハツェーラーなのだ。
なぜこの街にそんな有名な人工精霊がいて、自身に襲いかかってきたのか、キャスにはすぐに理解できなかった。
「テメェ、とにかくなにしようとしてたんだ」
吐け‼︎とナツィは怒鳴る。
キャスは驚きのあまり口をぱくぱくさせるが、おいお前と男の声が飛んできた。
ナツィがちらと声がする方を見ると、ストリート風ファッションの若い男が近付いてきていた。
「キャシテライトから離れなさい」
でないとコイツらに攻撃させるぞと男は周囲の人工精霊たちに目を向けながら低い声で言う。
目隠しをされた人工精霊たちは各々の武器をナツィの方に構えていた。
しかしナツィは、お前がコイツらの主人かと魔力式銃を持つ男を睨んだ。
「コイツを離して欲しけりゃ、周りの雑魚共の武器を下ろすよう言うことだな」
そうでもしなきゃ、コイツの首を刎ねるぞとナツィはキャスの方を見やる。
キャスは目を大きく見開いていた。

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