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飛龍造物茶会 Act 19

「…よかろう」
お前たち、武器を下ろしなさいと男はナツィたちへ武器を向けている人工精霊たちに命令する。
すると周囲の人工精霊たちは静かに武器を下ろしていった。
それを見てナツィはキャスの槍に押しつけていた大鎌をゆっくり離す。
しかし男はそのわずかな隙を見逃さず、自身の上着のポケットに忍ばせていた魔力式銃を取り出しナツィに向ける。
それに気付いたナツィは慌てて大鎌を盾にするように構えるが、そこへ1本の矢が飛んできて男の手から魔力式銃を弾いた。
「⁈」
男が矢が飛んできた方向を見やると、白いワンピースを着た青い長髪のコドモが背中の白い鳥のような翼を羽ばたかせながら男たちの方へ接近していた。
そしてその手には短弓が握られている。
「っ、散開!」
男がそう叫ぶと目隠しされた人工精霊たちは一斉にその場から離れていく。
青髪のコドモはそのまま人工精霊たちを追うように飛んでいった。
その隙を突いて、ナツィはしゃがみ込んでいるキヲンの腕を引っ張って無理やり立たせると、そのまま走り出した。

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