0

歪な命

そこから先はスムーズだった、混乱に乗じているのだから当然といえば当然なのだが
目星をつけた場所を巡るだけの簡単な作業だ、その後のことを考えないのであれば
「交代か?ついに俺も戦場に出されるのかぁ」
2つ目に迫ったとき、私とは別のアヴェスに声を掛けられた。
「君は?」
「俺はアクトレスってんだ、アクトレス・ノア。お前は?」
「ソロウ ・フォルスラコスだ。君はなぜこんなところに?」
「よろしくソロウ。まぁ何、こういうことだよ」
ノアが服を捲くって見せてきた、胸部のコアが剥き出しでエネルギーゲインが不安定、しかもよく見たらどこにもレヴェリテルムが見当たらない。
「なるほど…」
これでは戦えないわけだ
「んで、ここの警備に回されたってわけ。そんな俺でもようやく戦闘の番が来たってわけだ!」
「ここには何が?」
「さぁ?大事なモンってのは聞いてるが」
聞かされない内蔵物、警備のアヴェス…
多分、ここで当たりだ
「実は、この街はもう持たない。陥落前にこの中身を別のところに移すよう指示を受けたんだ。人類のために」
半分はでまかせである、そんな指示は受けていない
陥落しそうなのは本当だが
「な…町が…!?」
「ここを開けてはもらえないだろうか?」
「わ…わかった。開けちゃいけねぇ決まりだけどそんなこと言ってらんねぇもんな!それでどこに移すんだ?」
「それは…本部だ、ドムスの」
「隣の街か…あいわかった!」
ノアが何かを操作すると地面が割れ、階段が現れた。
「こっちだ!」
二人はその階段を駆け下りていった。

  • 空想少年要塞都市パッセリフォルムズ
レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。