「⁈」
男はうめき声を上げてその場に倒れ込み、その上に背中に昆虫のような光の羽を生やしたジャンパースカート姿のコドモが着地した。
ジャンパースカート姿のコドモは、自分がやったことに驚き、あわわ…と男の上を慌てて降りる。
「…かすみ!」
露夏は思わず声をかける。
かすみと呼ばれたコドモはどどどどうしよう…と混乱している。
「この人、死んじゃったりしてないよね…?」
もし死んでたら…とかすみは青ざめるが、露夏はいや大丈夫大丈夫と男の顔を覗き込みつつ言う。
「ちゃんと息もしてるみたいだから」
安心しろかすみと露夏は言った。
それを聞いてかすみはよかった…と胸を撫で下ろした。
「とにかく、ナハツェーラーときーちゃんと合流するぞ」
露夏がそう言うと、かすみはうんと頷く。
しかしそんな2人に向かって、待って!と声が飛んできた。
露夏とかすみが声のする方を見ると、ボロ布のような外套を身に纏った人工精霊…トゥイーディアが立ち上がっていた。