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飛龍造物茶会 Act 23

「“商会”の連中はしつこいな」
「それはこっちのセリフだ」
“学会”の犬ども、とキャスはナツィを睨む。
「おいらたち“商会”のナワバリに人工精霊を差し向けやがって…」
「は? コイツはただの迷子なんだけど」
キャスの言葉にナツィは言い返す。
嘘つけとキャスは吐き捨てるが、ナツィは嘘じゃないとキャスを睨み返した。
「単にコイツは裏路地に迷い込んで気付いたら“商会”のナワバリにいた、それだけだ」
「そんなの建前だろう⁈」
キャスは言い返すが、ナツィは建前じゃないと冷静に返す。
「コイツ、なにも武器を持ってないし出したりもしてないだろう」
普通に“学会”から差し向けられた人工精霊だったら攻撃されそうになると応戦するのが普通だろ、とナツィは続けた。
キャスは、それは…と言いかけるが、すぐに言葉が続かなくなる。
しかし…例え、そうだとしても!とキャスは槍をナツィとキヲンに向けた。
「無関係の奴に“商会”に触れられちゃ困るんだよ‼︎」
キャスがそう叫ぶと、キャスが持つ槍の穂先が橙色に輝き始める。
ナツィは咄嗟に大鎌を構える。
だがそこへ雄叫びと共に何かが突っ込んできて、キャスの槍を奪い取った。
そして上空へと舞い上がる。

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