「…まぁまぁ、とにかくその話は置いておいて」
あなた、うちのきーちゃんを守ってくれてありがとうねとピスケスはトゥイーディアに笑いかける。
「別に、うちは自分のしたいようにしただけだよ」
自分より小さい子を守るのが道理ってもんだろ、とトゥイーディアは腰に両手を当てる。
それに対し、ピスケスはそうねと返した。
「…ま、とにかくきーちゃんを見つけられたことだし」
そろそろ寧依探しに行こうぜ、と露夏が不意に言い出す。
「あいつも迷子になっちゃったみたいだし」
早く探してやらないとな?と露夏が笑うと、仲間たちはそれぞれ頷く。
「じゃあ、帰りましょう」
ピスケスがそう言うとキヲンはトゥイーディアにバイバイと手を振って表通りに向けて歩き出す。
それに対しトゥイーディアはまたなと手を小さく挙げてその場から去っていった。
そしてナツィやかすみ、ピスケス、露夏も歩き出し始める。
路地裏に、また静寂が戻った。
〈飛龍造物茶会 おわり〉