「ボクはオッケーだよ~」
「俺も大丈夫だな」
「わたしも大丈夫」
ネロ、師郎、わたしはそれぞれそう答える。
しかし黎は師郎の陰に隠れたまま何も言わない。
「…黎は、どうだ?」
師郎が振り向きつつ黎に尋ねると、彼はふいとそっぽを向いた。
「黎~、一緒に行こうよ~」
耀平の古い友達だよ~?とネロは黎にくっつく。
「…」
黎は暫く黙り込んでいたが、やがて静かにうなずいた。
「よし、じゃあ決まりだね」
その様子を見た霞さんは微笑むと、だなと耀平も笑う。
ネロや師郎、わたしもうなずくが、黎だけは少し不安げな顔をしていた。