「っ‼︎」
トログは大剣の形に変形させた“Reginae Gladio”をアカとクリスの前に掲げ、光のバリアを展開して飛来してきたアリエヌスを防ぐ。カマキリのような体高数メートルほどのアリエヌスはトログのレヴェリテルムを押し返そうとするが、彼は負けじと“Reginae Gladio”に力を入れて踏みとどまる。それを見たモザとロディはそれぞれのレヴェリテルムを向けてエネルギー弾を発射し、アリエヌスをトログから遠ざけた。
アリエヌスが後方へと飛び退くと、トログは力が抜けたようにへたり込んだ。
「トログ!」
我に返ったクリスは慌ててトログに駆け寄る。
クリスに「大丈夫かお前……」と訊かれるトログは「へーきへーき」と笑うが、その顔は青ざめている。クリスは心配そうに「無理すんなって……」とトログの両肩に手を置いた。
その様子を見るアカは口を真一文字に結んでいたが、悲鳴のような声を上げて突進してくる先ほどのアリエヌスに気づきそちらへ駆け出す。そしてそのアリエヌスが飛びかかる前に“Aurantico Equus”でそのアリエヌスを切り裂いた。
そして仲間たちが驚くことにも気にせず、アカはそのまま天蓋を蹴って宙へ舞い上がる。クリスが呼び留める間もなく、アカは上空より飛来するアリエヌスの群れへと突っ込んでいった。