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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 番外編 サマーエンカウンター ①

夏、蒸し暑い時期。
ムシムシと暑いと、あまり外へ出たくなくなる。
しかし、外出しなければいけない時もあるものだ。
…今自分は、寿々谷駅近くの塾の教室にいた。
夏休み中の夏期講習で夕方の6時くらいまで拘束されているのだが、正直いって退屈だ。
ずっとイスに座っているのも窮屈だし。
それでも決して安くはない月謝を親に支払ってもらっているので、あまり行きたくなくとも行かざるを得ない。
本当に、仕方がないのだ。
「…はい、今日の授業はこれまで」
それじゃ、まだまだ暑い日が続くから気を付けてねと塾の先生が言って教室をあとにする。
授業を受けていた生徒たちはばらばらと立ち上がって教室から去っていった。
教室の時計を見ると、授業終了時刻をもう過ぎている。
さっさと帰るかと自分もイスから立ち上がると、荷物をリュックサックにまとめて教室から出ていくことにした。
生徒がそれなりにいる廊下を通り、階段を下って塾の建物の玄関まで向かうが、そこまで来た所で自分はある事に気付いた。

  • ハブ ア ウィル ―異能力者たち―
  • 番外編
  • 予告通り番外編です
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