カメルスが小脇にカウダを抱えて戻ってきた。
「やべぇ!やべぇのがいたぜ!!やべぇ!!」
興奮するカメルスにカウダは呆れた顔をした。
「はぁ…襲撃だよ。天蓋が閉じかけてたけど間に合わなくて一匹入ってきたみたいだ」
先程の轟音はアリエヌスが地面に激突したときの音だったらしい。
「…追ってきてたりする?」
フスの疑問に、カメルスとカウダはあっさりと首を縦に振った。唖然として置いていかれるブケファルスだったが、カメルスたちの背後に目をやって我に返る。
「!?は、入ってきたのってでかいのが一匹だけなんだろ!?ちっこいのがめちゃめちゃこっち来てるぞ!?」
三人はばっと振り返り、その光景を見た。仰々しく立ち上がった大きなアリエヌスが、背中から小さいアリエヌスを射出している。
「はぁー!?捌ききれねぇが!?」
「うーんキモい。あ、この辺『先輩』住んでるよね?ほら、最近チーム解散した人。助けてもらう?」
「そうだな…フス、ドムスに連絡、あとここで食い止めてもらえるか?」
フスはこくりと頷き、大きな盾のレヴェリテルム_Andean condorを展開した。
「まあ、耐久戦なら…任せて」