「黎がどこかへ出かける途中だったらどうすんだよ~」
そう言いつつ少年…耀平はネロの方を呆れた目で見やる。
ネロはえーいいじゃーんと返した。
「暇なら一緒に遊びたいと思ってさ~」
それくらいいいでしょ~?とネロは口を尖らせる。
自分は思わず、え、と呟いた。
「一緒に、遊ぶ…?」
「うん」
駅前のショッピングモールに行くの、とネロはうなずく。
自分はつい言葉を失ってしまう。
なぜなら自分はほとんど友達がいないため、”他人と遊んだこと”がまるでないのだ。
そのためどうしたら良いのか分からず固まってしまう。
「ねぇ黎、この後暇だったら一緒にショッピングモールに行こうよ」
いつも2人だけで行ってるから、他の人も混ぜてみたいしとネロは続ける。