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ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 番外編 サマーエンカウンター ⑭

「だから行こう!」
ネロはそう言って笑顔をこちらに向けるが、自分はうーん、とつい唸ってしまう。
それを見た耀平は、ちょっとネロと彼女を諫めようとする。
「いくらなんでも急すぎるだろ」
こういうのはもっと段階を踏んで…と耀平は言いかけるが、ネロはそれを遮って別にいいでしょ~と口を尖らせた。
「ボクは黎の事気に入ってるんだし」
ネロはそう言うとこちらを見て笑みを浮かべる。
自分は驚きのあまり目をぱちくりさせた。
「とにかく黎、この後空いてる?」
「まぁ、うん…」
「よし、じゃー行こー‼」
気圧されて思わずそう答えてしまった自分の答えを聞くや否や、ネロは自分の手を取って歩き出す。
自分はそのまま引きずられるように歩き出し、耀平はあ、ちょっと2人共~と自分達を追いかけだした。

  • ハブ ア ウィル ―異能力者たち―
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