「せっかく俺が安心していられる場所に、よく分かんねー奴を上げさせてたまるかってんだ!」
とにかく帰れ!とナツィはカウンターから身を乗り出して言う。
それに対しカプリコルヌスは冷静に、ほぅと立ち上がり腕を組んだ。
「つまり自分の領域に赤の他人を入れたくないと」
「そうだよ文句あっか⁈」
怒鳴られても眉一つ動かさないカプリコルヌスを、ナツィはいらついてますます睨みつける。
その傍でかすみはお、落ち着いて…とあわあわし、キヲンと露夏は呆然と見ていた。
「…」
暫しの睨み合いののち、カプリコルヌスは…ふむ、と呟いて組んでいた腕を解く。
「ではその結果わたしが損をしてもいいということだな」
カプリコルヌスはそう言って右手にどこからともなく1本の騎槍を出し、ナツィに突きつけた。
「表に出ろ、ナハツェーラー」
わたしと、勝負だ、とカプリコルヌスはナツィに言い放った。