0

磨羯造物茶会 Act 21

「今、ナハツェーラーがどこの馬の骨か分からない人工精霊に追い詰められてるんだよ」
「はぁ」
露夏の慌てた声に、歳乃はポカンとしたように返す。
「それは…また変なことに首を突っ込んだとかじゃなくて?」
「いやいや、急に喫茶店に変な奴が乗り込んできてなんか決闘みたいなことになっただけだし!」
だからピスケスを呼ばないと…と露夏はこぼす。
歳乃はふむ…と顎を左手でさすりつつ、話を続けた。
「確かに、“学会”にとって重要な存在であるナハツェーラーがピンチなのは大変だが…」
言いかける歳乃に、露夏はなんだよ‼︎と言い返す。
「大事な存在が追い詰められてんのを見殺しにしろっていうのか‼︎」
「いや、そういう訳じゃなくて」
ピスケスが今どこにいるのか分からないから…と歳乃は呟く。
しかしそこへ、私ならここにいるわよ?とという声が飛んできた。

レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。