0

磨羯造物茶会 Act 26

「おれも初耳なんだけど…」
露夏はそう言って対峙する”きょうだい“に目を向ける。
カプリコルヌスは眉一つ動かさず、その呼び方はやめろピスケスとそっぽを向いていた。
それに対しピスケスは、あらよく言うわねと首を傾げる。
「お母様だってお前のことをカプリコーンと呼んでいたわ」
「お前の”お兄様“呼びは腹が立つんだよ」
「私も”お姉様“呼びはあまり好きじゃないわ」
ピスケスとカプリコルヌスはそんな会話をしていたが、カプリコルヌスは…お前、とピスケスに騎槍を向ける。
「わたしとの”決闘“の件から逃げていただろ」
その言葉にピスケスはまぁ、覚えていたのねと笑う。
カプリコルヌスはとぼけるなと続ける。
「お前、それを分かってて今日は行方をくらませてたんだな」
「あら察しがいい」
「お前のことだし」
ピスケスは手で口元を隠しつつ言ったので、カプリコルヌスは呆れたように呟いた。

  • 磨羯造物茶会
  • そろそろこのエピソードもおしまい
レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。