0

ハブ ア ウィル ―異能力者たち― 23.オウリュウ ②

「耀平?」
他の皆も足を止める中、わたしはつい彼に聞く。
耀平はあの人…と駄菓子屋の店先で品物を眺めている男の人に目をやった。
あの人?とわたし達は不思議がった時、その男の人がわたし達に気付いたようにこちらを見た。
「霞(かすむ)?」
耀平が思わず呟いた時、男の人は、もしかして耀平くん?と驚いた顔をする。
耀平はパッと笑顔を浮かべると、その男の人の元へ駆け出した。
「久しぶり~‼」
元気してた⁇と耀平は彼に近寄りつつ声をかける。
霞と呼ばれた男の人は、うん元気してたよ~と笑った。
「ねぇ耀平」
誰この人?とネロが耀平に近付きながら尋ねると、耀平はあぁと振り向く。
「彼は雨水 霞(うすい かすむ)」
おれが小さい頃に近所に住んでいた年上の友達、と耀平は彼を紹介した。
「へー」
ネロはそううなずく。
「この子達は友達?」
一方、霞さんがわたし達の方を見やりながら耀平に聞くと、耀平はそう!と明るく答えた。

  • ハブ ア ウィル ―異能力者たち―
  • ちょっと投稿ペース上げたいので
  • 試験的にここから1日2回投稿始めます
レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。