「わらわ達をよく思わない者は、わらわが記憶や異能力を奪ってしまえばいい」
そうすればわらわ達は傷つかないし、わらわ達の扱える異能力も増えるわ、とヴァンピレスはわたしに背を向ける。
「と、いう訳でどう?」
貴女、わらわと協定を結ばない?とヴァンピレスはくるりと振り向いた。
「貴女もわらわも損することのない、素敵な協定よ」
ヴァンピレスの提案に、わたしは目をぱちくりさせる。
ヴァンピレスはあら、と首を傾げる。
「貴女、乗り気じゃないの?」
「えっ、あっ、いや…」
乗り気じゃない、というのがわたしの本心だが、あの恐ろしいヴァンピレスの前でそれを言うのはかなり気が引けた。
うっかりしていれば、何をされるか分からないし…
そう逡巡するわたしを見ているヴァンピレスは、もしかして迷ってらっしゃる?と聞く。
わたしはびくりと飛び上がり、あ、え、えー…と目を逸らした。
するとヴァンピレスは、まぁ仕方ないわと腕を組む。