「あのさ、例えばの話なんだけど…もし誰かに、自分が得をするけど友達が損をするような提案をされたら、その提案って受ける?」
例えばの話として挙げたが、ヴァンピレスからの提案の話をオブラートに包んだだけでのことである。
ヴァンピレスがどこかで見ていたらマズいかもしれないが、それでも”例えば”の話だし、ネロ達には本当の話だって言っていないからきっと大丈夫だ。
まぁ、ネロ達が訝しまないかが心配だが…
「うーん、例え話か」
ネロは腕を組んでそうこぼす。
「それ、提案の内容がどういうのかにもよらない?」
ネロがそう尋ねるので、わたしは、だから例え話だよと付け足した。
「とにかく自分には利益が出るけど、友達にはどう考えても出ない…みたいな」
「ふーん」
耀平はメロンフロートのカップの中身をストローで吸い上げながら呟く。
「その友達が、どういう友達かにもよらない⁇」
耀平がストローから口を離しつつ言ったので、わたしは、ど、どういう事?と聞き返した。
すると耀平は、いや、さーと続ける。