「んじゃ、また今度ねー」
「まったな~」
ネロと耀平はそう手を振り合い、黎と師郎も手をちょっと挙げてそれぞれの変えるべき方向へと歩いていく。
わたしも、じゃあまた、と言って駅を背に大通りへと向かっていった。
辺りはそれなりに暗くなっているので、わたしは足早に通りを進んでいく。
夕方故か人通りの少ない通りを、わたしは無言で歩いていった。
だがわたしはふと足を止める。
…というのも、横道から目の前に1人の少女がふらりと現れたからだった。
「ご機嫌よう」
白いワンピースに白いタイツ、白いファーコートと白づくめの格好に、ツインテールで赤黒い瞳の少女…ヴァンピレスは、ミニワンピースの裾を軽く持ち上げ挨拶をする。
わたしはごくりと唾を飲み込んだ。
「貴女、この前の”提案”は忘れていないわよね?」
ヴァンピレスはわたしの顔を覗き込みつつ尋ねる。
わたしは怖いのを我慢して、もちろんと答える。
それを聞いてヴァンピレスはにんまりと笑った。