「“結界”っていうのは、“学会”が“日本支部”のあるこの街を外敵から防衛するために長い年月をかけて構築したものなんだが…こんな風に、“結界”の構成術式を流れる魔力や“結界”内外の魔力の動きや変化によって、強力なものであれば特定の精霊を探すことだって可能だ」
ほら、と歳乃はマウスを操作して、パネルの隅の方を拡大する。
するとそこには強く輝く光の点が表示されており、その上には“Nachzherer”と書かれていた。
「えーと、これは…」
「アンタたちが探しているナハツェーラーの魔力反応だな」
あの子の魔力は“学会”の“監視システム”に登録してあるから、とかすみの質問に対し歳乃は淡々と答えた。
「ってことはナツィはここにいるんだね!」
早く探しに行かなきゃ!とキヲンははしゃぐ。
しかし、ちょっと待て、と露夏がキヲンは諫めた。
「この場所…だいぶ遠くねぇか?」
随分と海の方みたいだぞ、と露夏はパネルを睨む。
「確かに、この街の“結界”の一番外側の部分からギリギリ出ない辺りってところかしら」
ピスケスもそう頷く。