こうして、かすみたちはナツィを探しに出発した。
とりあえずナツィがいるとみられる海沿いの駅を目指して電車に乗り、ひたすら終点を目指すことにしたのだ。
しかし電車は各駅停車しかないため、かすみたちは退屈ながら時間をかけて電車に乗り続けたのだった。
「ねぇピスケス…この辺?」
終点の駅から少し歩いたところにあるひと気のない公園に着いて早々、キヲンはピスケスに尋ねる。
キヲンの後ろに立つピスケスはそうみたいね、と答えた。
「魔力反応があるからおそらくここよ」
ピスケスは手に持つ魔力の反応を調べる石ころのようなアイテムに目を落とす。
アイテムはぼんやりと光を放っていた。
「そんじゃ、みんなで手分けして探すしかないな」
ピスケスの隣で露夏は頭の後ろに両手を回す。
「そうだね」
ここ、そこそこ広いし…とキヲンの隣に立つかすみがそう答えつつ公園の奥を見ると、ベンチに座るぬいぐるみを抱えた見覚えのある人影が見えた。
「あ」
かすみが気づくより早く、キヲンが声を上げる。