「ナツィのところにおばあちゃんがいること知ってた⁇」
「いや、知らないけど…」
ピスケスは知ってたの?とかすみがピスケスに目を向けると、まぁそうねとピスケスは口元を手で隠しながら答えた。
「…で、話に戻るんだけど、俺は当時誰かに引き取られるのがすごくどうでもいいことだった」
だって引き取られたって俺は貴重品扱いで自由も利かないし、なにより人間が嫌いだしとナツィは足元を見る。
「だから俺はアイツらに引き取られてこの街に来ても、ずっとアイツの家にいるつもりでいたんだ」
でも、とナツィは自らの足先を見つめた。
「あの婆さんは、俺を外に引っ張り出した」
アイツは俺がずっと家の中にいるのはよくないと思ってたみたいだし、なにより俺を人間のコドモのように扱っていたんだ、とナツィは続ける。
「俺は人間が嫌いだから人間みたいに、ましてやコドモ扱いされることなんて嫌だったのに、アイツは俺を何度も外へ連れ出した」
そしてそのうち、俺もアイツらに気を許すようになったんだとナツィは呟いた。
「でも、アイツは…死んでしまった」
不意にナツィがそう呟いたので、キヲンは、えっと声を上げ、かすみや露夏も驚いたような顔をする。