「街中で落とし物を拾っちゃって」
ミラの言葉にフォーは「落とし物か〜」と呟く。
「どんな落とし物⁇」
「えっ、あぁ……こういうの」
ミラはズボンのポケットから、先ほどまで眺めていたキーホルダーを取り出してフォーに見せる。フォーは「へー」と頷いた。
「道端に落ちてたの?」
「あっ、いや、知らないリニアーワルツにぶつかったときに落としていって……」
ミラがそう言いかけたとき、「えっなにそれ!」とパッションが近寄ってくる。ミラは思わずそちらに目を向けた。
「知らないリニアーワルツって……ミラのペア候補⁈」
「ちょっとパッション、そんなわけないでしょう」
「えーでも知らないリニアーワルツが来てるんだろ〜?」
パッションとパッションに続き近寄ってきたグリッタはそう言い合うが、ミラは「あっでも」と声を上げる。
「ペアがいるのかジェミニを使ってたよ⁇」
その言葉に、その場にいるリニアーワルツたちは「えっ」と呟いた。ミラは少し不思議そうな顔をするが、グリッタは「それって……」とこぼす。
「ヘスペリデスの中にディソーダーが出たってこと⁇」
「あっ、まぁ、うん」
ミラが驚いたように頷くと、グリッタは「マジ……?」と呆然とした。ミラは「そんなに驚く⁇」と首を傾げるが、「いやいや驚くとかそういうレベルじゃねーよ」とパッションが腰に両手を当てる。
「防壁に囲まれているこの前線都市にディソーダーが出るとか、かなりヤバい状態だぞ⁈」
「一般人に被害が出るよ……」とパッションは呟いた。ミラは「確かに」とこぼす。