「あのヴァンピレスも、たまに駄菓子屋に現れる事があるんだが…一度だけ、ものすごーく物憂げな顔をしている所を見たことがあるんだ」
アイツの本名も、素性も、本当の所は何も知らんがちょっと寂しげだよなぁって、とミツルは小箱の中身…サワーシガレットを1本取り出し口にくわえた。
「寂しげ…」
なんか、昔のわたしみたい、とわたしは思わずこぼす。
「…そういや、アンタもネロ達と連むようになる前は、ずっと1人だったんだっけ」
「うん」
ミツルの思い出したような言葉に、わたしはうなずいた。
「わたしは学校に居場所がなくて、正直投げやりになって”死に神”の噂にすがった」
でもそれでネロに出会って…耀平や、黎や、師郎や、たくさんの異能力者達に出会った、とわたしは続ける。
「だけど、ヴァンピレスにはそれがない」
ずっと独りで、この街をさまよっている、とわたしは言う。