清瀬愛弥の捕縛成功から数日後。清嘉のスマートフォンにビデオ通話が着信した。
「もしもし?」
『もしもーし、足立センパイ。お疲れ様です燿子ですー』
「野火止さん……あ、腕は繋がったんだ……良かった」
『いやぁ、友人にすごい“語部”がおりまして』
何事も無く繋がっている左手をひらひらと振りながら、燿子はカメラ越しに笑顔を見せた。
『センパイ、お給金は振り込まれましたか?』
「うん……何か、すごい額だった……」
『中高生がいきなり6桁のお金もらったら、金銭感覚壊れちゃいますよね~』
けらけらと笑う燿子に、清嘉も苦笑して頷く。
『そういやマナミちゃんってどうなったんですっけ? そっちの校長に引き渡してからのこと、私知らないんですよねぇ』
「何か、うちに転入することになったらしいよ」
『ふーん。周りに強い能力者がたくさんいる環境で鼻っ柱へし折られちゃえば、マナミちゃんも大人しくなりますかね?』
「だと良いなぁ……」
『あ、センパイセンパイ。私、“メリーさん”にご挨拶したいですー』
「えー……まぁ良いけど……」
略霊形態の召喚体を呼び出すと、“メリーさん”は物珍しそうに画面に顔を寄せた。その様子に、燿子は黄色い声を上げる。
『きゃーメリーさん画面越しでももちもち可愛い~! メリーさんこんにちはぁ』
『こんにちはぁ?』
『ご挨拶出来て良い子ですねぇ……』
「……もう良い?」
『あっはい、ありがとうございました』
“メリーさん”を膝の上に乗せ、清嘉は会話を再開する。
「それで、用事はそれだけ?」
『んー……腕が治ったのは見せたし……』
「あ、やっぱりそれも目的だったんだ……」
『ま、私相当な深手負ってたらしいですからねー。“コックリさん”から解放してもらったの、あれから三日後だったんですよ? あとそれから、マナミちゃんのその後も聞いたし……あっそうだセンパイ。打ち上げしましょう打ち上げ。祝勝会ですよ。私がそっちにお出かけするんで、一緒に遊びましょう』
「えー…………まぁ良いけど……」
『なんで女の子が遊びのお誘いしてるのにそんな微妙な反応してるんですか。まあ了承してくれるならそれで構いません。日程決めちゃいましょう。スケジュールは私が組みますから』
燿子の勢いに押されながらも、清嘉は休日の予定を確認し始めた。