SUPER BEAVERの皆さん、こんばんは。
三本目のライナーノーツを書いてみました。
ライナーノーツ、書くのはとても難しいですが、書き終えた今は達成感でいっぱいです。
あの日の夜勤は、確か雨が降っていた。
雨粒に当たらないように空を見上げながら、セリフをぼそぼそと呟いていた。
「お疲れ様でした。」
傘をさし、俯いたままバス停に向かって歩いていると、ずっと抱え込んでいた「このままでいいのかな。」という漠然とした不安に襲われる。
夢をいつまでも追いかけるのは自由だけど、口に出来るほど簡単な事ではなく、夢だけじゃ食べていけない現実もあって。
叶えたい夢と現実の板挟みになって拳を握りしめていると、プシューと音を立ててバスが止まる。
バスに乗り込んだ時にはもう雨は止んでいて、窓際の一番後ろの席に座り、東雲色の空から差し込む一筋の眩い光を、車窓から流れる景色と共に見ていた。
今日の夜勤も疲れたなと欠伸を噛み殺し、達成感と眠気の狭間で揺れていた。
何とかバスを乗り過ごすこと無く、自宅に着くと、迷わずベッドにダイブした。
仮眠から目を覚ますと、もう辺りは夕方になっていた。
個人練習の為の準備をそろそろ始めなければと、掛け布団の中でモゾモゾと動く。
ふとSNSを覗くと、同期は先に結果を出して、皆楽しそうにしている。
「羨ましい。」と、スマホを握りしめる。
でも、結局私は地道にやっていくしかないわけで、台本とメモ帳とペンをリュックに詰め込んで、家を飛び出した。
まだまだ私には、伸びしろがある。
一世一代の晴れ舞台。
この道のりが最短距離だと信じ、真面目に積み重ねてきた全てを証明する日が、ついに来た。
今まで歩んできた時間を信じて、事務所所属オーディション会場に向かう。
俯く足元には未来へのステップを踏むための道が広がり、見上げた先のこの日の青空を、私は一生忘れないだろう。
ドキドキしながら、選考結果のメールを待ち続ける。
やがて来る、その瞬間に。
拍手喝采だ。