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紅狗造物茶会 Act 14

「でも、アイツにそこまでする義理はないし…」
ピスケスが事を有耶無耶にするかのように呟くところを見て、なんだよ義理ってとナツィはこぼす。
「お前、よくアイツのこと自分の“狗”って言ってるじゃんか」
赤の他人じゃないんだろ、とナツィはピスケスを睨んだ。
「自分の“狗”であるなら、“飼い主”のお前が責任を取るべきだと思うんだけど」
違うのか、とナツィは低い声でピスケスに尋ねた。
ピスケスは少しの間驚いたように黙っていたが、すぐにそうねぇと目を逸らす。
「確かにそうなのだけど、アイツはそこまで望んでいないでしょうから」
「なんだよソレ」
無責任だなとナツィは呟き、手元にある紅茶の入ったティーカップを手に取った。
ピスケスは暫くの間、手に持つティーカップをじっと見つめるが、やがてそのまま…アイツは、と口を開く。
ナツィ、かすみ、キヲンはピスケスの方を見やった。
「アイツは、私が気まぐれで拾ったようなものなの」
ピスケスはティーカップの中身に映る自身を見ながら続ける。
「5年くらい前、夜中に路地裏で腹から血を流して気を失いかけているアイツを見つけて、私は最初放っておこうとした」
どこかで戦いに巻き込まれて負傷した人工精霊だと思ったから、きっと近くに主人がいるのだろう、すぐに傷を治してもらうのだろうって、私は思ったのとピスケスは言う。

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