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第1交響曲

サクヤは少しの憂鬱を覚えていた、「(図書館...久々に入るわねぇ...)」、この館の約半分を占める図書館、蔵書は、境界を越え、流れ着いたものや、各地からかき集めた魔導書と様々、ここはルナの指示で、基本的に入ることを禁じられた、理由はルナの双子(二卵性)の姉、クラン・パチュリー・スカーレットにある、彼女は魔法使いであり、大魔法使いに匹敵する魔力をもつが、なぜか、図書館に籠って出てこようとしない、そのため、館の外の人からは、半場幻となっていた、彼女がいるのは、図書館の奥、いわゆる司書室に当たる場所だ、「失礼します、お姉さま」、「あら、来客なんて久しぶりねぇ」、「お嬢様からの頼み事を伝えに参りました」、「えぇールナから?どうせ、ロクなことじゃないしょ」、「アレを、発動するようです」、「ほら、やっぱり...あれ、すっごく疲れるのよねぇ」、「魔導書を拾って、この世界に来たのがいるのです」、「巫女に頼めばいいじゃん、何でわざわざ私がやるのよ」、「巫女は、侵食を受けておりまして、おそらくそれどころじゃないかと」、「ん...?侵食...?今代はやけに早いねぇ」、「おそらく、イズモの一派が関わっております」、「なるほどぉ...ルナがわざわざ私を引っ張り出してきた訳がわかったぞ...ルナはお母様を呼ぶ気だろ」、「はい、そのつもりのようです」、「やっぱりな...実行は?」、「おそらく、今日明日辺りかと」、「ふーん...魔方陣はあれをつかうかなぁ...そうしたらあの呪文を試してみようか...」、クランはシュミレーションを始めた、サクヤは図書館から出た...
「お嬢様、お姉さまは準備を始めました」、「あら、早いわねぇ...でも、いいわ、そっちのほうが、面白いもの...」、ルナは妖しく微笑んだ...

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