0

どしゃぶりのバス停で 7

それから放課後になり、部活が始まり…
やっと部活が終わった。
もうヘトヘトだ!
テニス部って、楽に見えて、速く走らなきゃならないし、普段と違う体の使い方をするから、疲れる。
バス停に着くなり、ベンチに座った。
だらしない姿なのはわかっているけど、疲れには勝てない。
あ、そういえば。
こないだ、本屋さんで買った、西田そうたの小説を、まだ読み終わっていなかった。(その小説は『空の旅人』。)
西田そうたの小説は、ジャンル的にはミステリーだ。
でも、ちゃんと人間が描かれており、なんだか切なくなる結末になることが多い。
私は、彼の小説を読んで、たくさん泣くのが好きだ。
西田そうたは、顔が 非公開で、年齢や出身地も公にはなっていない。
私は、彼のことを、勝手に一人暮らしの老人、と考えている。
なんとなくだけど、小説から、孤独を感じるんだ。
そんなことを考えながら小説を読んでいると…
「相葉さんだ!!」
「!?い、伊藤君!!」
バス停でばったり伊藤君に会った。

レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。