画面の向こう巨大なスクリーンたくさん積まれた雑誌の表紙ちらっと見えた待ち受け画面、あちらにもこちらにも。
名前も声も歌も姿もしゃべり方も笑い方もお気に入りのブランドも知っていて、洪水みたいに流れてくる毎日のなかであの子の欠片をすくい上げ、綺麗な箱に並べておく、いつでも眺めていられるように。
期限付きの魔法。
いつまでも十七じゃいられないから。
いつか若さは価値をなくす。
でもいまだけは可愛いお人形。
あの子はきっと、愛、doll。
だけどほんとは、
哀、doll。