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どしゃぶりのバス停で 11

私は家に帰って、早速それを読んでみた。
短編小説がたくさん入っているものだった。
一つ目の『愛の証』を読んでみる。
西田そうたにしてはめずらしく、ラブストーリー絡みだった。
主人公の刑事が、容疑者の女の人に恋をしながらも、事件の真相にたどり着いてしまった話だ。
このあとの、『命のトリック』『馬車で追いかけて』まで、一気に読んでしまった。
「美穂ー!」
お母さんが呼んでいる。
「何ー?」
「ちょっと手伝って!」
「えー…」
仕方なく私は、本をおいて、一階に降りた。

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