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空から降ってくる

雪原に僕たちは足跡を隈なくつけて回った。
醜く踏み荒らしただけだとしても 欲望だけが生きている証だ。
大人たちは公園で 雪合戦を見守っていた。
きっと大人になるとは 雪原を踏み荒らす権利を 譲り渡すことだ。
ただ微笑んで。 転んだら手を差し伸べて。
やがて立ち並ぶ塩の柱を 子供たちが蹴り倒して遊ぶだろう。
それでいいよ。 次の世界を君たちにあげよう。
そうやって世界は ひどく優しい速度で廻る。

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