きっとあの牛は、牛と人間の間に生まれた、世界に一匹しかいない「とーやま牛」という特別な種類の牛なのだ。 「とーやま牛」は、おかかおにぎりしか食べることができない。 しかし母親はそれを知らず、味噌おにぎりをあげてしまった。 だから教頭は、命がけでおかかおにぎりを持ってきたのだ。