0

きいろいし #2

『2日目』

気がついたら夜中の0時を越えていた。
外には生物の気配はなく、ただ闇が広がるばかり。
みゆりは覚醒したアタマですぐさま台所へ向かった。
案の定、肉じゃがが炭化していた。

朝になり、みゆりは大学へ向かった。
炭化肉じゃがは片付けるのに数時間かかった挙句フライパンがダメになったので帰りに買わなければならない。
講義とある程度の仕事を終え、みゆりは家路に付いた。

冷たい風と共に吸い込まれるようにみゆりは神社に入っていった。
夏だと言うのに寒い、幽霊がいる証拠である。

みゆりが産まれた頃はシンギュラリティーの年だった。人類を越えるAIの誕生により様々な物が証明された。
統一物理学論の証明、それは世界に大きな影響を及ぼした。
全てのエネルギーは同じ物から出来ている、影響を受けたのは妖怪学も同じで、これにより幽霊と言う存在の証明に一歩近づいたらしい。

みゆりはずっと神社の境内でじっとしていた。
気がつくと土曜日のヒカリが辺りを照らしていた。

P.S.実は、妖怪学って僕が一番嫌いな学問です。
妖怪とか怪奇現象の証明が分からないからこそのおどろおどろしさとかある種の神格化の可能性を壊してしまうからです。
(だから幻想郷が出来て守谷神社が幻想郷にすわこさまがすわこさまがブツブツブツ......)

レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。