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きいろいし #3 の壱

目を開けると体に毛布がかかっていた。
「......部屋の中...、...れ?私は一体?」
目をしっかりと開け、辺りを見渡すと見知らぬ部屋にいた。
「状況を整理しよう、私は大学を後にして神社に入っていった......それから...それから......。」
瞬間襖が開いた。

「ああ良かった、目を覚ました様だね。」
見知らぬ男だ、まだ若い、齢25という所か。
みゆりは間髪入れずに、
「アナタは誰?私をどうするつもり?」と聞いた?
男は、
「あぁ申し訳ない、私の名前は【森矢風麿】。
君の事はどうするつもりも無いよ、ただ神社の境内で寝ていたから何かと思って連れてきただけよ。」と言った。

みゆりは無礼を詫びて再び訊ねた、
「森矢って......貴方はもしかして...。」
風麿は、
「如何にも、私が佐奈伎大社凪祝【なぎはふり】及び神長官の85代目森矢当主の森矢風麿です。」と応えた。

P.S.用語解説です。
【佐奈伎大社】『さなぎたいしゃ』と読みます。
みゆりの大学がある地方でかれこれ20世紀以上信仰を集めています。
【凪祝】文中では『なぎはふり』と表記していますが旧仮名遣いなので読むと『なぎほうり』となります。現人神の様です。
用語解説もしたので書きます。
このお話を書くにあたってと東方projectの聖地巡礼の為に諏訪へ行ってきました。
いやぁ諏訪はいい所ですよ、ほんとに。

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