『3日目参』
みゆり達は山を降り、森矢邸に帰っていた。
みゆりは戻ってすぐに帰る支度を始めた。
帰るとき風麿が、
「家は近いですから、またいつでも尋ねて来て下さいね」と言うものだから、
みゆりは心を閉じる様に「えぇ、お言葉に甘えさせていただきます。」とだけ応えた。
それがみゆりに出来る最大限の抵抗だった。
みゆりは帰る間ずっと風麿のすらりと整った顔を思い浮かべていた。
気分が高揚していた、フライパンを買って帰るのを忘れるくらい。
みゆりは帰ってからとある外付けSSDをPCに取り付けた。
その名も【ALEone】その中にはとてつもない量の資料が入っている。
みゆりは一晩中その資料を漁っていた。
P.S.またまた用語解説ぅ。
【森矢家】代々佐奈伎大社の偉い役所につきます。
その役職とは【神長官】と【凪祝】です。
当主は前当主の遺言で決まります。
【ALEone】佐奈伎地方の会社が開発した外付けSSDです。
中に72TBまで情報を入れることができます。
名前の由来は稗田阿礼です。