ぜんぶが溶けてなくなりたい もうどろどろに水飴のような 夜景は変わりなく綺麗なのに 私は切りっぱなしの毛先で 冬の風と遊んでおりまする りんご飴は出掛けに踏み 赤い頬染め馴染まぬ予感 君は変わりなく愛されたがり 手にとまる蝶を虫かごに入る 夜は醒めることなく夜で 閉じ込めたぜんぶがふと 逃げ出そうと企み始める 私はゆらゆらと赤い糸で あやとりしておりまする 胸のつかえがとれた頃に 君とまた会いたくおもう