0

きいろいし #6の壱

『6日目壱』

こんな日に。
こんな日に限って仕事がおかしい時間で終わった。
その時、寅七つ。

「ごめんなさいっ...!こんな時間っ...!」
「いいのですよ、それくらい重大なのです。」
風麿はいつものように微笑んで言った。
「疲れているようなので茶でも煎れて来ますね、少しお待ちください。」
みゆりは、床にへたれ込んだ。

机を挟んで風麿とみゆりは座った。
目の前には氷入りの蕎麦茶が置かれている。
蕎麦茶を一口飲んで風麿は口を開いた。
「それでは、始めに結論から申しましょう。」

「みゆりさん、一緒に暮らしませんか。」

その言葉は余りにも自然に、そしてフラットに、まるで滝が流れ落ち水飛沫が舞い踊る様に出た。
そして、みゆりの頭は文字通り【処理落ち】した。

P.S.今日も続きます。

レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。