『6日目弍』
「あ...あの?みゆりさん?」
「はわわわ...ワ...ワタシハダイジョーブデス。」
薄暗い灯明は部屋を暖かく艶やかに照らす。
すぐ横では風鈴が規則的に音を奏でていた。
「みゆりさん、すみませんが......」
希望は捨てておくのが吉な時もあります。
ナイフは残酷に投げられたが、みゆりの冷却装置は有り得ない速さで稼働した。
「はい、分かりました。理由を聞かせてください。」
「いいですね、話します。
その理由とは、貴方が神を見たからです。」
みゆりには理解出来なかった。
みゆりは詳しく聞きたいと思ったが生憎もう明け六つだ、仕方なく帰った。
風麿は、何も言っていないのに送ってくれた。
別れ際に、
「すぐに決める必要は今の所無いですが、なるべく早く決めて貰えると助かります。
聞きたい事があったら何でも聞いてください、家にも何時でも来てください。」
と耳打ちした。
P.S.まだまだ続きます。