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空飛ぶラジオ#6

わかる。
ユースケがどんどん近づく音。

「リオいますかあ?」

「ああ、いるよ。ちょっと忙しそうだ。なぜ、五組のお前がこんな遠く…一組まで来るんだ?」

ナイス!グッジョブ、ショウコ!!

「体育祭の話だよ。リオ、足はえーだろ?だから…本気でぶつかりたいんだよ。一組なんかに負けたくねーからな。」

なんだーそれは!
ドキドキしたあたしがバカだろうこれ!

「ユースケ、てめえあたしに喧嘩売ったな!場所はどこだ場所は!アンカーか先発か?どこでもいい。当たってあげよう!」

やばい。ショウコがフリーズしている。
あたしがユースケの挑発に乗るなんて珍しいからだろう。
まあしょうがない。
退屈でもたまにはこんなことあってもいいかもしれない。

ユースケはカノンと話し出した。
楽しそう、そう思った。
多分、ユースケはカノンが好き。

こんながさつで、全てが退屈に映るあたしなんかよりも。
花のように今を生きていてかわいいカノンの方が。

六時間目は、体育祭の出場種目決めだった。

あたしはユースケの場所、アンカーを選んだ。

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