『10日目弍』
その一言は、いともたやすく出された。
しかし、それはとても重く、世界が望んでいるかの様にのしかかった。
「今月一杯でマンションを引き払います。
そして、私は貴方の言葉を聞くことにします。
ふつつか者ですがよろしくお願いします。」
風麿はとてもフラットに、しかしとても真剣な顔でその言葉を聴いた。
風麿は麦茶を一口飲んで口を開いた。
「そのご決断、森矢家として感謝致します。
こちらこそ、居心地が悪いかも知れませんがよろしくお願いします。」
その後、二人は割と現実的な話をした。
引っ越し代のこと、部屋割りのこと、税金のことなど念入りに話した。
「以上でいいでしょうか。」
「はい......いいです。」
「お疲れ様です。
そしてありがとうございます。
私としてもその決断、歓迎します。」
夜は流れ、風もまた風鈴を鳴らす。
「そう言えば風麿さん。今更ですが何故私にあの提案をしたのでしょうか?
私としてはある程度想像は付いているのですが。」
「話したいのは山々ですがもう遅いです。
明日話しましょう。恐らく私も貴方も寝たほうがいいです。」
「それもそうですね、よく考えれば最近あまり寝ていません。
そうですね...明日の仕事が終わったら来ますね。」
「はい、お待ちしています。」
風は、もう収まっていた。
P.S.なんだか最近眠いです。何故でしょうね。
眠いので早く寝ます。
そしてこれは後書きとして成立するのでしょうか、甚だ疑問です笑