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雲をあるくような日

なにかを忘れている気がする
そんな ちいさな朝のこと
トーストの焦げ目にもいとしさがこみ上げて
電線の上のカラスと笑いあった

なにかが足りない気がする
そんな 透明な昼のこと
お気に入りのシュシュとスニーカーが
きゃらきゃらと また こころを揺らすの

なにかを失くしてしまったのだと
気づいた 深い夜のなか
あなたはだあれ?
ことばは泡になって
ほわり ぽわり 知らないところへ
わたしの手の届かないところへ
飛んでいってしまうのね

まぶたのうらで背を向けた
ましろいあなたは あなたはだあれ?

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