0

すっごくすっごく。

今思えばちゃっちい指輪だったと思うんだ。サイズがわからないからって、フリーサイズだったね。
それでも私にとっては、ダイヤモンドより綺麗で輝いて見えて、震える指でそこに収めたあなたを、とてもとても愛おしいと思ったんだ。
高級車での迎えはなかったけど、かわりにいつも影踏みをしていたよね。車よりずっと近くであなたを見れていたことを、笑えていたことを、今でも忘れていないよ。
何を幸せとするかはわからない。けどね、私はすっごく幸せだったよ。

レスを書き込む

この書き込みにレスをつけるにはログインが必要です。