もうすぐ春が来るね 寒々しい木々も薄紅色に色づいて それは赤ん坊のほっぺたのようだ 希望と呼び代えてしまったっていい やがては失われることまで含めて 君の物語の続きに 恐らく僕の出番はないけれど 祝うよ 終わりと始まりを 捨ててきたものを数え上げると ひとつも捨てられていないことに気付く ただ失われただけだ それは美しい化石のようだ 自動で進む物語の続きを 捨てた全てのものを抱えて 薄紅色が舞い散る方へ 行こう