ここからずっとずっと遠いどこかで。
虹色の羽をもった、小さなチョウが羽ばたいた。
そのチョウが起こしたほんの少しの風は、
空気を伝わって高く高くへと昇っていった。
ほんの少しの風は、ほんの少しだけ雲を動かして、
ほんの少しだけ動いた雲は、”砂漠”という場所へたどり着いた。
一羽のチョウがうみだした風は、
雲を砂漠へと動かして、恵みの雨をもたらした。
そして今では、チョウの羽と同じ色の架橋が、砂漠の上に広がっている。